特別養護老人ホーム(特養)の費用
- 老人ホーム・介護施設の費用
- 2020/05/20
特別養護老人ホーム(特養)は、社会福祉法人や自治体が運営する公的な施設です。一定の「低所得要件」を満たすことで、補助金や助成制度が受けられます。軽減額は、区分けによって金額が異なりますが、基本的には有料老人ホームと比較しても、安く入居することが可能です。
今回は、特養の費用について解説いたします。
「特養」の費用とは?
入居金、敷金:必要ありません!
有料老人ホームとは異なり、高額な入居一時金は不要になります。必要となるのは、月額費用のみとなります。
月額費用:約5万~13万円程度
● 居住費(賃料)
● 食費
● 光熱費
● 介護サービス費(1~3割)
● 医療費・お薬代 など
※オムツ代は、介護サービス費に含む。
また、一定の低所得要件を満たすことで、
「食費・居住費」については、【負担軽減】を受けることが可能です。
「負担軽減」とは?
対象項目は「食費・居住費」のみ
食費・居住費に関しては、一定の低所得要件を満たすことで【負担軽減】が受けられます。
(1)
世帯全員が、市区町村民税を課税されていない方 (世帯分離中の配偶者を含む)
(2)
預貯金等が、単身で1,000万円以下
(夫婦の場合、2,000万円以下)
※上記を、両方満たす必要があります!
収入によって、区分あり!
また、対象者は「1〜4段階」に区分されます。
(各段階で、負担軽減の限度額が異なる)
<第1段階>
● 老齢福祉年金を受給されている方
● 生活保護等を受給されている方
<第2段階>
合計所得、課税年金収入、非課税年金収入額の合計が「年間80万円以下」の方
<第3段階>
※上記の「第2段階」以外の方
<第4段階>
※上記以外の方
「負担限度額」について
「食費・居住費」の負担軽減、介護サービスの自己負担費は、入所される居室タイプによって異なります。
それでは、具体的な費用を見ていきましょう。
「食費・居住費」の負担限度額
※1か月あたりの費用(30日計算)
区分 | 食費 | 居住費 ユニット型個室 |
ユニット型準個室 |
従来型個室(特養) |
多床室(特養) |
---|---|---|---|---|---|
基準費用 (目安) |
41,400円 (1,380円/日) |
59,100円 (1,970円/日) |
49,200円 (1,640円/日) |
34,500円 (1,150円/日) |
25,200円 (840円/日) |
第1段階 | 9,000円 (300円/日) |
24,600円 (820円/日) |
14,700円 (490円/日) |
9,600円 (320円/日) |
0円 |
第2段階 | 11,700円 (390円/日) |
24,600円 (820円/日) |
14,700円 (490円/日) |
12,600円 (420円/日) |
11,100円 (370円/日) |
第3段階 | 19,500円 (650円/日) |
39,300円 (1,310円/日) |
39,300円 (1,310円/日) |
24,600円 (820円/日) |
11,100円 (370円/日) |
第4段階 | 軽減対象外 | 軽減対象外 | 軽減対象外 | 軽減対象外 | 軽減対象外 |
施設によって異なる場合もあるため、
事前に必ず確認をしましょう!
「介護サービス」の自己負担費
※1か月あたりの費用(30日計算)
要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
---|---|---|---|
従来型個室 | 20,460円 | 22,470円 | 24,420円 |
多床室 | 20,460円 | 22,470円 | 24,420円 |
ユニット型個室 | 22,860円 | 24,840円 | 26,820円 |
ユニット型準個室 | 22,860円 | 24,840円 | 26,820円 |
最後に
施設により多少の差はあるにせよ、「特養」は有料老人ホームより安いため、人気が高い状況と言えます。
ただし、入居まで時間を要するのが問題点。
そのため、一時的に有料老人ホームへ入居し、
空室が出たタイミングで、特養へ転居される方も多くいらっしゃいます。
身体状況や介護環境も考慮し、最適な施設探しを行いましょう!
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