ショートステイ(短期入所生活介護)利用中の通院や受診付き添いなどよくあるFAQを紹介
- 老人ホーム入居・転居と選び方
- 2024/11/07
ショートステイでの生活・受けられるサービス、利用中でも通院できるか、受診付き添いなど、よくあるFAQについて、医療現場で活躍する方にインタビューした内容で紹介します。
- 当コラム内容について
- ショートステイ(短期入所)での生活全般FAQ
- ショートステイ(短期入所)の施設設備・環境FAQ
- ショートステイ(短期入所)の食事FAQ
- 契約・入居手続き(費用)関連FAQ
- 施設探しに関するお問い合わせ
当コラム内容について
ショートステイ(短期入所)について、具体的な疑問・質問をインタビュアーに回答頂きました。
以下でご紹介する内容によっては、ショートステイ(短期入所)によって異なる内容もございます。1施設の事例としてご紹介となりますこと、ご理解の程よろしくお願い致します。
ショートステイ(短期入所)での生活全般FAQ
ショートステイ(短期入所)が利用可能な施設は?
大きく分けて3種類
ショートステイは「在宅で介護を続ける家族が一時的に宿泊施設を利用する」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ショートステイの施設には種類が分かれていて「短期入所生活介護」「短期入所療養介護」「介護保険適用外のショートステイ」と大きく3つあります。
短期入所生活介護
食事や入浴などの日常生活援助やリハビリ、レクリエーションなどのサービスが受けられます。介護を中心としたサービスになるので、提供する事業所としては「特別養護老人ホーム」、一部の「有料老人ホーム」になります。
短期入所療養介護
こちらは、日常生活援助のほかに医療サービスが受けられます。医療的ケアなので、看護師が常駐していたり、理学療法士がリハビリに力を入れていたりと施設によって特徴はいろいろあります。
日常生活援助やリハビリ、レクリエーションのサービスが受けられます。自立している方も受けることができますが、保険外になるので全て自己負担となります。それぞれサービスによる違いや特徴があります。
ショートステイ(短期入所)での生活・受けられるサービスを紹介
6時半に起床、その後は食事・自由時間
施設によって内容は異なりますが、おもなスケジュールとして朝は6時半に起床してトイレやおむつ交換、そして着替えます。身だしなみを整えた後は、デイルームに集まって朝食をとります。
その後はそのままデイルームでテレビを見たり、お部屋に戻られて横になったり、自由にされています。
10時からリハビリ・入浴、昼食
10時はリハビリや入浴の時間で、12時になると昼食になるので再度デイルームに集合します。食後は歯磨きやうがいを行い、朝と同様におくつろぎになられています。
午後は、レクやおやつタイム
14時はレクリエーションの時間になります。デイルームに集合していただき、ゲームや体操、歌などを楽しんでいただいております。
その後はおやつをいただき、夕食の時間18時まで自由に過ごされています。そして21時就寝になります。
ショートステイ(短期入所)利用での必要条件は?
要支援1・2、要介護1~5の方、又は特定疾患により要介護認定を受けた方
ショートステイは、要支援1・2の方、介護認定1~5の方がご利用になれます。また、40~64歳の方で特定疾患によって要介護と認定を受けた方になります。
ショートステイ(短期入所)利用中でも通院可能?
通院可能だが、送迎無し。家族が付き添う!
かかりつけの病院などへ通院することは可能です。ただし、通院の送迎はしていません。受診に関してはご家族の方にお願いしています。
ペットを連れて入居はできる!?
原則NGの施設がほとんど
最近、ペットと一緒にご入居を希望される方が増えております。ですが、ペットを連れてのご入所はお断りさせていただいております。そういった設備が整っている施設は現状難しいかもしれません。鳴き声やほかの利用者さんにご迷惑が掛かってしまうので、ペットとの入所は原則お断りしている施設がほとんどです。
介護認定申請中、もしくは無くてもショートステイ(短期入所)利用は可能?
介護保険適応外の施設であれば入所可能!
ショートステイは、要介護1~5の認定を受けた人、又は40歳~64歳で特定疾病によって要介護と認定を受けた方が利用することになっています。介護認定の申請がお済でない方でも、介護保険適応外の有料老人ホームであれば入所は可能です。
ただし、実費になりますので詳細は確認されることをおすすめします。
飲酒・喫煙、お菓子など食べ物の持ち込みは?
食中毒の心配もあり原則NG!
施設によって可能な場所はありますが、原則お断りしている施設もあります。
食べ物のお持ち込みは食中毒の心配があるので、基本的に提供させていただいている食事やおやつでお願いしているケースがほとんどです。
就寝時間や起床時間、門限など制限は?
特に決まりは無し!
利用者の皆様に安全に安心してご利用いただけるよう目安を設けておりますが、特に決まりはありません。施設側では、なるべくご自宅に近い生活スタイルで過ごしていただけるようにしています。しかし、多床部屋の方の場合は、ほかのご利用者様のご迷惑にならないよう注意が必要ですね。
日々の健康管理はどのように行われている?
体温チェックや食事、体操などの実施・管理!
体温チェックや食事、体操など、日常生活全般から健康管理を意識しています。ご利用中に体調不良があった場合には、医師の指示によって、ご家族に連絡し受診をしていただいています。緊急時はすぐに病院への連絡調整を行っています。かかりつけ医に受診希望の方は事前にお申し出ください。
また、胃ろうやインスリン、喀痰吸引、在宅酸素など、医療的ケアが必要な方は医師や看護師が常駐し、医療体制が整っている短期入所療養介護施設(介護老人保健施設、介護療養型医療施設)で対応できます。
認知症による徘徊などがあっても入所できる?
認知症の方でも入所可能!
施設の基準にもよりますが、認知症があっても入所は可能です。しかし、急な環境の変化によって不安が強くなってしまう方がいらっしゃいます。
なかにはトラブルになる場合があるので、ほかの利用者さんの安全を考えて受け入れが中止になってしまうことがあります。
事前に認知症の症状を正確に伝えて、受け入れが可能かどうかは事前に確認されるとよいでしょう。
入浴中の介助はしてもらえる?
お一人お一人に合わせた介助を実施!
身体が不自由な方でも安全に入浴できるよう、お一人お一人に合わせた介助を行っています。施設では、一般浴や機械浴による入浴介助を行っています。
費用の支払い額はどのようになっている?
基本料金と介護保険適応外の自費、サービス利用分の加算!
ショートステイの費用には、基本料金と介護保険適応外の自費、特別なサービスを利用した分の加算があります。
施設の種類や居室の種類、介護度によって異なります。有料老人ホームの場合では、全額自己負担になります。
施設によって差があるので、事前にしっかり確認するようにしましょう。
ショートステイ(短期入所)の利用期間・上限額はある?
連続30日以上の利用はできない!
ショートステイは連続30日以上のご利用はできません。尚、30日以内の場合は保険適応で1割負担となりますが、それを超えてしまうと全て自己負担になります。
また、要介護度によっても利用日数に違いがあるので、注意が必要です。
例)要支援1・2の方でお部屋が多床室の場合
1日の利用者負担(1割)
・要支援1 437円
・要支援2 543円
例)要介護1~5の方でお部屋が多床室の場合
1日の利用者負担(1割)
・要介護1 584円
・要介護2 652円
・要介護3 722円
・要介護4 790円
・要介護5 856円
※利用者負担(1割)は住んでいる地域によって違いがあります。
ショートステイ(短期入所)の施設設備・環境FAQ
居室の設備は?
必要最低限の設備・環境はあり!
居室には、必要最低限の設備・環境【テレビ、椅子、タンス、テーブル、洗面所、トイレ、ナースコール、電話回線】などは全て設置されています。
個室の場合は、携帯電話の使用は可能です。ただし、インタ―ネットの環境は整っていません。
家具・家電の持ち込みはできる?
持ち込みは可能!
使い慣れている家具はお持ち込みいただくことができますので、ご希望の場合にはご相談ください。ご利用者様のなかには、思い出の品や使い慣れている家具を持ち込む方もいらっしゃいます。
居室の広さは?また、個室希望・広さなど自由に居室を選べる?
広さは余裕あり!空いていれば居室選択可!
居室内は基本的に、車いすでも余裕がある広さを確保しています。また、お部屋が空いている場合はご希望でお選びいただけます。
ただし部屋によって費用は変わるので、入居時にご相談ください。
ご入居前に施設見学ができますので、気軽にご相談してみてください。
家族との面会時間は決まりがある?
施設により多少違いあり!
施設により多少の違いはあるかもしれませんが、事例をあげると朝8時~夜8時といった具合です。お仕事帰りに立ち寄る方やお休みの日にゆっくり面会される方など様々いらっしゃいます。
家族と一緒に宿泊できる?
ゲストルームなどで宿泊可能!
施設によって設備環境の違いはありますが、多床室などでご家族と一緒にご利用・宿泊もできます。
ショートステイ(短期入所)の食事FAQ
食事はどんなメニュー?また、制限ありでも対応可能?
健康状態に配慮したメニューで提供!
食事は、管理栄養士が一人ひとりの健康状態を配慮しながらメニューを作成しています。食事形態に配慮が必要な場合には、入所する際に確認させていただいております。
偏食に関しては、特別なメニューまでは対応しかねます。施設によっても対応が異なる場合もありますので、詳細は確認してみてください。
自分の部屋で食事できる?
基本はデイルームでの提供!
食事は、デイルームでの提供になります。利用者様のペースでゆっくり食事を楽しんでいただけるよう、気がかりなことがあればいつでも相談してみてください。
出前や持ち込みはできる?
原則NG!
出前やお持ち込みは、お断りさせていただいております。食中毒の心配や他の利用者様の中には食事制限されている方がいますので、トラブルになりかねません。よって、施設で提供している食事でお願いしております。食事内容の変更については、各施設へご相談ください。
契約・入居手続き(費用)関連FAQ
入居するまでどのくらい時間がかかる?
入所者の方の健康状態・居室空き状況による!
入居時期は、利用される方の健康状態や施設側の状況、時期によっても異なります。また、ベッドが空いているかにもよります。
尚、空きがない場合には、お待ちいただくことになります。
利用契約は本人でないとできない?
基本は本人だが、家族の署名代行も可!
本来はご本人自ら署名になりますが、署名できない代わりに家族の方が署名代行を行うことができます。もちろん、ご本人の意思を確認したうえでの契約になります。
介護認定を受けていないと入居できない?
基本、要介護1~5の方が対象!
ご入居の条件として、介護保険が適応される要介護1~5の方が対象となります。そのため、認定を受けていない場合には、介護保険適応外の施設へのご入居となります。その場合、食費や居住費など全額自己負担となります。 有料のショートステイの費用は施設によって違いがあるので、各施設にお問い合わせてください。
入居者が亡くなった場合、入居金の支払いは?
利用した分の支払い!
支払いに関してはご利用された分になります。それぞれ規定がありますので、詳しくはお問合せにてお答えさせていただいております。
尚、契約に関しては自動終了という形になります。
入居するまでに準備しておくこと(もの)は?
通常【利用契約書、代理人・身元保証人の書類】
入居する際に必要なものは、介護保険や健康保険に関連する保険証類。その他の書類は施設によっても違いがありますが、通常は利用契約書、代理人・身元保証人の書類になります。
持ち物については、衣類や下着、パジャマ、靴下、履物、バスタオル、フェイスタオル、ブラシや髭剃りなどの身だしなみ用品、お茶用の割れないコップ、歯ブラシ、入れ歯の保管容器、ティッシュペーパーなどが必要となります。
また、服薬が必要な方は必ずお薬とお薬手帳を持参していただいております。
持ち物で気をつけることは?
持ち物には名前をフルネームで記載!
ほかの利用者さんがいらっしゃるので、お持ちになるものには全てフルネームで記入していただけるようお伝えしています。また、なるべく履物は滑りにくいものや着脱が簡易なものをお願いしています。特に、お薬は不足のないように確認していただき、朝・昼・夕と1回分を小分けにして、全て名前の記入をするようにしましょう。
現金と貴重品のお持ち込みはトラブルになりかねませんので、お持ちにならないようお願いいたします。
入院中でも費用負担はある?
滞在された日数の費用が発生!
ご入院された場合は、一旦退所となります。その後、またショートステイをご利用される場合は、再度ケアマネージャーさんとご相談の上、調整となります。支払いは滞在された日数の費用が発生いたしますので、ご注意ください。
当コラム記事の内容について
当記事の内容は、医療現場で活躍する方にインタビューした内容を介護現場、ならびに医療法人などでも活躍経験者に監修頂いた後、編集した内容を紹介しています。
取材協力者 プロフィール
<中澤 真弥氏>
看護師として働きながら、フリーライター、看護大学教員、介護講師、メディカルマーケティング、ライター育成事業など幅広く活動中。
女性のワークバランスや働き方を改革する必要性を感じ、各メディアで発信、講演も行う。また、医療や介護の未来を変えるべくイベントを立ち上げ、医療、介護、地域とのつながりをつくり、自分らしくイキイキ働ける社会や次世代へつなげるための未来を目指している。
監修者
<藤井 寿和氏>
合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
陸上自衛官を経験後、介護の仕事に転身。医療法人の事業部統括マネージャーに就任した後、独立。
● 介護施設 現場支援コンサルタント
● レクリエーション介護士1級・2級 公認講師
● 介護情報誌「介護Times Tokyo」および「TOWN介護Tokyo」編集長
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TEL :0120-175-155
メール:mykaigo@paseli.co.jp
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