高級老人ホームは、入居費用として主に入居一時金と月額利用料がかかります。
支払い方法や料金は施設によって大きく異なり、入居時の年齢や居室の広さなどによっても違いがあります。
また、介護・医療ケアの手厚さ、充実したサービスや設備などから、入居一時金の相場は2,000~3,000万円程度と高額であることも特徴です。
この記事では、高級老人ホームの入居費用や入居一時金・月額利用料の内訳、施設の種類別の費用相場、個人・夫婦で入居する場合の費用について等を詳しく解説しています。
高級老人ホームの費用はどのくらい?
高額な価格帯の有料老人ホームに入居する場合は、基本的に入居の契約時に支払う「入居一時金」と毎月支払う「月額利用料」がかかります。
入居一時金と月額利用料の内訳はどのようになっているのでしょうか?高級老人ホームの入居費用相場と併せて以下に解説します。
入居一時金
入居一時金とは、有料老人ホームを利用する権利取得として、入居契約時に施設に支払う費用のことで、前払い分の家賃に相当します。
法律として金額設定の規定はないため、金額や支払い方法は施設によって異なります。
多くの高級老人ホームでは、入居時の年齢および居室の広さ・間取りによって、支払金額が定められています。
高級老人ホームの入居一時金の相場
一般的に、入居一時金1,000万円以上の居室プランがある有料老人ホームを高級老人ホームと呼び、1億円を越える施設は「超高級老人ホーム」と呼ぶ場合もあります。
入居一時金は施設によって1,000万円~5億円程度と大幅に異なることから、MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が、東京都内の高級老人ホームを調査。入居一時金の費用相場は以下の結果となっています。
※MY介護の広場・高級老人ホームサイトに掲載している都内施設142件の標準的なプランの入居一時金平均額および中央値を算出。
高級老人ホームの入居一時金の相場は2,000~3,000万円程度といえるでしょう。
月額利用料
月額利用料は有料老人ホームを利用する際に毎月かかる費用のことで、主に管理費と食費、水道光熱費が含まれます。
高級老人ホームでは、手厚い介護サービスを実施しているため、上乗せ介護サービス費用が含まれる施設も多く見られます。
有料老人ホームの種類や施設によっては、食事や水道光熱費が別払いというケースもあるので注意しましょう。
なお、入居一時金がゼロまたは一部の支払いプランを選択した場合は、月額利用料に家賃がプラスされます。
介護保険の自己負担分や医療費、日用消耗品費、有料オプションのサービス費などは、個人によってかかる費用が異なるため、月額利用料には含まれず、別途での支払いとなります(「その他かかる費用」の項目を参照)。
高級老人ホームの月額利用料の相場
MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が調査した、東京都内の高級老人ホームの月額利用料平均は25.5万円、中央値は24.7万円という結果でした。高級老人ホームの月額利用料の相場は、20~30万円程度といえます。
なお、月額利用料の内訳と費用の詳細は、施設によって大きく異なります。
高級老人ホームへの入居を検討する際は、何にどれくらいの費用がかかっているか事前に確認するようにしましょう。
※MY介護の広場・高級老人ホームサイトに掲載している都内施設142件の標準的なプラン(入居一時金全額前払い方式)の月額利用料平均および中央値を算出。
その他かかる費用
月額利用料に含まれない、別途でかかる毎月の費用は以下が挙げられます。
介護保険サービス自己負担分【2024年度改定】
要支援・要介護認定を受けている方が介護保険サービスを利用した場合、介護事業者に対し、介護保険の自己負担分を支払う必要があります。
参考例として、以下に介護付き有料老人ホームにおける介護保険サービス自己負担額一覧を掲載します。
介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)介護保険サービス自己負担額
介護報酬額 (30日あたり) | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|---|---|
要支援1 | 54,900円 | 5,490円 | 10,980円 | 16,470円 |
要支援2 | 93,900円 | 9,390円 | 18,780円 | 28,170円 |
要介護1 | 162,600円 | 16,260円 | 32,520円 | 48,780円 |
要介護2 | 182,700円 | 18,270円 | 36,540円 | 54,810円 |
要介護3 | 203,700円 | 20,370円 | 40,740円 | 61,110円 |
要介護4 | 223,200円 | 22,320円 | 44,640円 | 66,960円 |
要介護5 | 243,900円 | 24,390円 | 48,780円 | 73,170円 |
※自己負担額割合は所得等により異なる
※1単位あたり10円の場合(施設所在地により加算あり)
出典:
厚生労働省/介護報酬
厚生労働省/第239回社会保障審議会介護給付費分科会【参考資料2-2】
上乗せ介護サービス費
高級老人ホームの場合、「上乗せ介護サービス費」と呼ばれる介護のオプションサービス費用が別途求められるケースが多く見られます。
この上乗せ介護サービス費は、手厚い介護サービスが提供されている場合にかかる費用です。
介護付き有料老人ホームでは、入居者の人数に対する介護スタッフや看護師の人数の割合が、人員配置基準として定められています。
法で定められている基準(介護保険サービス規定内)は、入居者3人に対し、介護・看護スタッフ1人(3:1)となっています(※)。
高級老人ホームでは、この人員配置が「2.5:1」「2:1」「1.5:1」など、より手厚い体制で組まれており、介護保険サービスの規定を超える分の費用を「上乗せ介護サービス費」として入居者が負担します。
(※)入居者3人に介護・看護スタッフ1人が常時付き添っているわけではなく、あくまで施設全体の人員配置としての基準を満たしているという意味となる。そのため、夜間時は入居者40名に対し、介護・看護スタッフが2名など、時間帯や日によって人員体制が変動する。
医療費
高級老人ホームには施設の規定サービスとして、定期健康診断や看護師による健康管理が含まれていることがあります。
しかし、規定サービス範囲外での病院受診や訪問診療を受けた場合は、別途医療費が発生します。
食費
朝・昼・夕、1日3食の食費については、月額利用料に含まれているホームが多い傾向です。
しかし、食事の提供が義務づけられていないサービス付き高齢者向け住宅や、レストラン方式で自由にメニューをオーダーできる施設などは、食事を別途有料サービスとして扱っているところもあります。その場合は、利用した分の費用を支払います。
また、特別にコース料理などを注文する場合も別料金となります。
日用消耗品費
日常的に使用するティッシュペーパーやシャンプー・ボディソープ、歯ブラシ、おむつなどの消耗品は、個人によって使用するものや消費量が異なるため、別途購入する必要があります。
有料オプションサービス費
例えば、理美容費や有料のフロントサービス(クリーニングの依頼、買い物代行等)などが挙げられます。
これらは別途の料金とはなりますが、高級老人ホームでは充実したオプションサービスが提供されていますので、不自由なく快適な生活を送ることができるでしょう。
レクリエーション参加費
ホームで開催されるレクリエーションやイベント、パーソナルトレーニング等のなかには、有料で実施されるものがあり、参加した分の費用を支払います。
月額利用料以外にかかる費用は、施設ごとに大きく違いがあります。気になる項目や内容があれば、事前にしっかりと確認するようにしましょう。
高級老人ホームの費用支払い方法は3パターン
高級老人ホームの費用の支払いについては、大きく3パターンの方式を設けている施設が多い傾向です。
全額前払い方式
全額前払い方式は、入居一時金を契約時に全額支払う方式です。
想定入居期間の家賃に相当する金額を前もってすべて支払うため、家賃を月々支払う必要がなくなります。
初期費用の負担が大きくなりますが、毎月の支払額を抑えることができ、入居後の経済的な見通しが立てやすくなるメリットがあります。
一部前払い方式
全額前払い方式と異なり、残りの家賃相当額が毎月の月額利用料に加算されます。
入居一時金全額を用意するのは難しいという方や、月々の支払額を少し軽減したいという方におすすめの支払い方式といえるでしょう。
なお、MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が調査した、東京都内の高級老人ホーム一部前払い方式の平均額・中央値は以下となります。
※MY介護の広場・高級老人ホームサイトに掲載している一部前払い方式のある都内施設67件の標準的なプランの入居一時金・月額利用料平均額および中央値を算出。
また近年、1年ごとに分割して入居一時金を支払う「年払い方式」を採用する高級老人ホームも増えてきました。
支払い方法を増やすことで、よりユーザーニーズに応えようとする施設の姿勢が伺えます。
月払い方式
月払い方式は、入居一時金の支払いをおこなわず、家賃を毎月の月額利用料に含んで支払う方式です。
入居一時金がかからないため、初期費用を抑えることができますが、毎月家賃を支払うため、月額利用料が高額になります。
MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が調査した、東京都内の高級老人ホーム月払い方式の月額利用料平均は59.5万円、中央値は57.4万円という結果でした。
全額前払い方式を選択した場合と比較して、およそ2倍以上の月額利用料を支払う必要があるでしょう。
※MY介護の広場・高級老人ホームサイトに掲載している月払い方式のある都内施設132件の標準的なプランの月額利用料平均および中央値を算出。
【高級老人ホーム種類別】入居費用相場
高級老人ホームには種類があり、主に「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」の3種類に分かれます。そして、入居時にかかる費用も施設の種類や施設によって異なります。
そこで、MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が、施設種類別の入居費用相場(全額前払い方式・月払い方式)を算出してみました。
「介護付き有料老人ホーム」の入居費用相場
介護付き有料老人ホームとは?
介護付き有料老人ホームは、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設のことで、施設が介護サービスや生活支援サービスを提供し、介護度が重たい方を中心とした受け入れをおこなっています。認知症や医療ケアが必要な方の受け入れができる施設も多い傾向です。
高級老人ホームにおける介護付き有料老人ホームは、自立の方を積極的に受け入れているというのが特徴といえるでしょう。
居室フロアが一般居室と介護居室に分かれており、自立の方は一般居室、介護が必要な方は介護居室に暮らすというシステムを設け、介護度に合わせた居室で終身過ごすことができます。
入居費用相場
MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が調査した、東京都内にある高級介護付き有料老人ホームの入居費用相場は以下となります。
入居一時金 (全額前払い方式) | 全額前払い方式 月額利用料 | 月払い方式 月額利用料 | |
平均 | 2,530万円 | 25.4万円 | 59.9万円 |
中央値 | 2,150万円 | 24.7万円 | 57.4万円 |
※MY介護の広場・高級老人ホームサイトに掲載している都内介護付き有料老人ホーム126件の標準的なプランの費用平均および中央値を算出。
高級老人ホームのなかで多くを占めるのが介護付き有料老人ホームとなり、高級老人ホーム全体の平均額や中央値に近い費用相場となっています。
月額利用料には管理費や食事代のほか、介護サービス費などが含まれます。
「住宅型有料老人ホーム」の入居費用相場
住宅有料老人ホームとは?
住宅型有料老人ホームは、入居者の生活支援や健康管理、食事の提供やレクリエーションなどのサービスが提供される有料老人ホームです。
介護サービスを必要とする場合は、別途訪問介護事業者と契約し、身体介助や生活支援など、利用したい介護サービス内容を選択することができます。
なお、自立の方から軽度の要介護の方まで幅広く受け入れていますが、医療ケアの対応が難しい場合があります。
高級老人ホームにおける住宅型有料老人ホームの特徴としては、自立から要支援の方までを受け入れ、介護が必要になった場合は、系列の介護付き有料老人ホームへの住み替えができる体制があることが挙げられます。
入居費用相場
MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が調査した、東京都内にある高級住宅型有料老人ホームの入居費用相場は以下となります。
入居一時金 (全額前払い方式) | 全額前払い方式 月額利用料 | 月払い方式 月額利用料 | |
平均 | 3,200万円 | 25.4万円 | 52.8万円 |
中央値 | 2,150万円 | 24.7万円 | 48.7万円 |
※MY介護の広場・高級老人ホームサイトに掲載している都内住宅型有料老人ホーム7件の標準的なプランの費用平均および中央値を算出。
居室や設備が贅沢な造りとなっている施設があり、入居一時金の平均が高めの傾向となっています。
中央値は介護付き有料老人ホームとほぼ同程度の費用です。
介護度などの身体状況や、自身が施設に求める希望条件によって入居する施設種類の選択肢が変わってくるといえるでしょう。
「サービス付き高齢者向け住宅」の入居費用相場
サービス付き高齢者向け住宅とは?
サービス付き高齢者向け住宅は厳密にいうと有料老人ホームではなく、高齢者向けの賃貸住宅の括りになります。
入居者の見守り(安否確認)と生活相談サービスが提供され、なかには健康相談などの医療サポートを実施している施設もあります。
通常のマンションと変わらない、自由な生活を送れることが特徴であり、主に自立の方を対象とした受け入れをおこなっています。
介護が必要な場合は住宅型有料老人ホーム同様、外部の訪問介護事業者と契約をおこないます。
なお、数は少ないですが、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているサービス付き高齢者向け住宅もあり、特定施設については、介護付き有料老人ホームと同じサービスを提供しています。
高級老人ホームにおけるサービス付き高齢者向け住宅は、有料オプションサービスとして、生活支援やレストランでの食事、レクリエーション等が提供されています。
常時介護が必要になった場合は、提携の介護付き有料老人ホームに住み替えることもでき、必要なサービスを選択しながら悠々自適に過ごしている元気な高齢者が多く見られます。
入居費用相場
MY介護の広場・老人ホーム入居相談室が調査した、東京都内にある高級サービス付き高齢者向け住宅の入居費用相場は以下となります。
入居一時金 (全額前払い方式) | 全額前払い方式 月額利用料 | 月払い方式 月額利用料 | |
平均 | 4,170万円 | 27.2万円 | 60.9万円 |
中央値 | 4,710万円 | 26.9万円 | 61.4万円 |
※MY介護の広場・高級老人ホームサイトに掲載している都内サービス付き高齢者向け住宅8件の標準的なプランの費用平均および中央値を算出。
老人ホームというよりも、「シニアレジデンス」としての色合いが強いため、元気な富裕層の高齢者が豊かなシニアライフを送れるように、最上級かつ豊富な設備やサービスが設けられています。
いわゆる「超高級老人ホーム」と呼ばれる施設が多く、費用の相場は介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームよりも高額な傾向です。
高級老人ホーム入居費用をシミュレーション
実際に高級老人ホームへ入居した場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか?個人や夫婦の入居費用のモデルケースを以下に紹介していきましょう。
個人の入居費用モデルケース
自立・要介護1・要介護5の介護度別のパターンで、個人の入居費用のモデルケースを紹介します。
自立の方
【入居する高級老人ホーム】
・設備やレクリエーションが充実したサービス付き高齢者向け住宅
・入居の決め手:共有スペースやアクティビティが豊富で退屈しない。交通アクセスもよく、外出自由な環境が気に入った。
【入居する居室の間取り・広さ】
1LDK(キッチン・トイレ・バスルーム・バルコニー完備)・48㎡
【入居時にかかる初期費用】
・引っ越し費用:8万円
・入居一時金(全額前払い方式):5,200万円
【月額利用料】
25万円
(内訳)
・管理費(水道光熱費、設備維持費等):85,000円
・サービス費(フロントサービスや生活相談サービス等):102,000円
・食費(1日3食・30日換算):63,000円
【その他月々かかる費用(実費)】
・消耗品費(日用品等)
・各種オプションサービス費(フロントサービス、家事支援サービスなど)
・レクリエーション参加費
・交際費(外食等)
・携帯・インターネット利用費
・理美容費 など
要介護1の方
【入居する高級老人ホーム】
・医療ケアが充実し、館内厨房で調理をおこなっている介護付き有料老人ホーム
・入居の決め手:自宅からJRで2駅の距離にあり、看護師が24時間常駐している。また、見学時に試食した食事がおいしかったことから入居を決定。
【入居する居室の間取り・広さ】
1R(トイレ・洗面台完備)・20㎡
【入居時にかかる初期費用】
・引っ越し費用:6万円
・入居一時金(一部前払い方式):2,600万円
【月額利用料】
32万円
(内訳)
・家賃:60,000円
・管理費(水道光熱費、設備維持費等):120,000円
・上乗せ介護サービス費:84,000円
・食費(1日3食・30日換算):56,000円
【介護保険サービス自己負担分】
3割負担:48,780円
【その他月々かかる費用(実費)】
・消耗品費(日用品等)
・レクリエーション参加費
・各種オプションサービス費(フロントサービス、通院介助サービスなど)
・携帯、インターネット利用費
・理美容費 など
要介護5の方
【入居する高級老人ホーム】
・認知症と看取りに対応している介護付き有料老人ホーム
・入居の決め手:手厚い介護と医療体制があり、24時間体制でケアを実施している。また、ゲストルームが設けられており、家族がゆっくり面会できる点が決め手となった。
【入居する居室の間取り・広さ】
1R(トイレ・洗面台完備)・18㎡
【入居時にかかる初期費用】
・引っ越し費用:5万円
・敷金(月払い方式):78万円(家賃3ヶ月分)
【月額利用料】
59万円
(内訳)
・家賃:260,000円
・管理費(水道光熱費、設備維持費等):160,000円
・上乗せ介護サービス費:110,000円
・食費(1日3食・30日換算):60,000円
【介護保険サービス自己負担分】
3割負担:73,170円
【その他月々かかる費用(実費)】
・消耗品費(おむつ、日用品等)
・訪問診療費
・理美容費 など
夫婦の入居費用モデルケース
MY介護の広場・老人ホーム入居相談室には、ご夫婦で一緒に施設へ入居したいというご相談をよくいただきます。
今回は、ご夫婦の介護度が異なる場合の入居費用モデルケースを紹介します。
夫:要介護2、妻:自立の場合
【入居する高級老人ホーム】
・介護度が違う夫婦でも入居できる広い居室の住宅型有料老人ホーム
・入居の決め手:十分な広さの居室で、自立と要介護の夫婦でも入居ができ、必要な健康管理やケアが受けられる。介護度が重たくなっても継続して入居できる体制があることから入居を決めた。
【入居する居室の間取り・広さ】
2LDK(キッチン・トイレ・バスルーム・バルコニー完備)・74㎡
【入居時にかかる初期費用】
・引っ越し費用:13万円
・入居一時金(全額前払い方式):5,200万円
【月額利用料】
52万円
(内訳)
・管理費(水道光熱費、設備維持費等):265,000円
・食費(1日3食・30日換算、2名分):135,000円
・生活支援費(自立の妻対象※):120,000円
※自立で介護が不要な方が入居する場合、生活支援費や生活サポート費といった名目の費用が月額利用料に含まれるケースがあります。
【訪問介護サービス自己負担分】
3割負担:30,000~50,000円程度(夫1名分)
※住宅型有料老人ホームで介護を必要とする場合は訪問介護事業所と契約
※利用時間数により費用が異なる
【その他月々かかる費用(実費)】
・消耗品費(日用品等)
・各種オプションサービス費(フロントサービス、通院介助サービスなど)
・レクリエーション参加費
・携帯、インターネット利用費
・理美容費 など
契約時に要確認【初期償却・返還金】について
初期償却とは
初期償却とは、入居者が中途退去することになった場合でも返却されずに徴収される入居一時金の一定金額のことです。
初期償却の金額は、入居一時金の10~30%で設定されていることがほとんどで、例えば入居期間が1日であっても、初期償却分が徴収されます。
返還金とは
入居一時金は償却期間が設けられているケースが大半で、初期償却を除いた分の金額が、償却期間で均等償却されていきます。
償却期間内に退去する場合は、未償却分の金額が施設から返金されます。
その返却される金額を「返還金」と呼び、償却率に応じた金額が払い戻されます。
初期償却・返還金の計算例
返還金は以下の計算式で算出されます。
返還金=入居一時金×(1-初期償却率)×(償却期間-入居期間)÷償却期間
返還金を以下を例に算出してみましょう。
【入居一時金2,000万円、初期償却10%、償却期間5年(60ヶ月)の契約で、入居後3年(36ヶ月)で退去】
2,000万円×(1-10%)×(60ヶ月-36ヶ月)÷60ヶ月=720万円
以上から、720万円が返還金となります。
高級老人ホームの費用が高額な理由
一般的な有料老人ホームに比べ、高級老人ホームの入居費用は高額です。それはどうしてなのでしょうか?以下に解説していきます。
介護・医療ケア体制が手厚いから
第一に挙げられるのは、介護や医療ケアの体制が手厚いからということでしょう。
高級老人ホームの多くは、職員の人員配置が法で定められた基準よりも手厚く、月額利用料に上乗せ介護サービス費用が含まれます。
また、介護スタッフだけでなく看護スタッフが24時間常駐している施設も多く、病院との連携も強固に取られています。
日々の健康管理はもちろん、緊急時にもすぐに対応してもらえる人員体制があるというのは、その分施設が人件費をかけてスタッフを雇用しているからであり、その費用の負担は入居者にも求められます。
建物や居室が豪華で充実しているから
高級老人ホームの最大の特徴は、建物や居室が豪華で充実していることです。
優雅でプレミアム感のある空間において、快適なシニアライフを送っていただくことに重きを置いているのが高級老人ホームです。
そのため、建築費用や設備費に巨額を投じて高級老人ホームを建設する運営会社も多くあります。
高級マンションが高額であるのと同じ理由といえるでしょう。
食事内容にこだわっているから
高級老人ホームと一般的な有料老人ホームとの大きな違いとして、食事が挙げられます。
高級老人ホームは、食材に徹底したこだわりを持ち、四季折々の旬で新鮮な食材を豊富な経験を持つプロの料理人が調理します。
また、作り置きではなく、オーダーを受けてから調理をするというレストラン形式の食事提供をおこなっている施設も。レストランやダイニングの豪華さとも相まって、まさに高級レストランと変わらない味わいが楽しめます。
高級レストランで毎食食事を摂ると大変な料金となるでしょう。しかし、食事に定評のある高級老人ホームの食事の基本費用は月(30日換算)8~9万円程度です。
高額というよりも、コストパフォーマンスのよい、満足度の高い食事といえるかもしれません。
サービス内容が充実しているから
高級老人ホームのフロントにはコンシェルジュが常駐。日常の困りごとの相談を受けたり、送迎サービスや買い物代行サービスなどを提供していたり、入居者の快適な暮らしを支えています。
さまざまな内容のサービスが提供されていますが、月額利用料には含まれない有料サービスも多くあります。
そのため、有料サービスを多用する方は毎月の費用が高くなる傾向です。
レクリエーションや共有スペースが豊富だから
高級老人ホームでは、入居者の楽しみを考慮し、あらゆるレクリエーションやイベントが開催されています。
例えば、有名音楽家を招いたコンサートや専門家によるカルチャースクール、国内外の旅行などがあり、実費で参加するレクリエーションやイベントも存在します。
また、共有スペースも豊富にあり、フィットネスやカラオケ、プール、シアタールーム、温泉付きの大浴場などが設置されています。
入居者にとっては大変魅力的な共有スペースですが、機械の入れ替えや設備の維持費が多額にかかります。その分、月額利用料の管理費が高めに設定されているのです。
立地が良い場所にあるから
高級老人ホームは、駅チカや周辺に大型商業施設があるなど利便性の高いエリアや、誰もが憧れる別荘地などのリゾートエリアに立地しています。
このようなエリアは当然土地の価格が高額です。
高級老人ホームは施設の土地を非所有としているケースが多く、賃借権により土地のオーナーに多額の賃料を支払い運営しています。
高級老人ホームの入居一時金や家賃が高額なのは、地価も反映されているからです。
予算に応じた高級老人ホームをお探しします
高級老人ホームの費用で迷った場合は、MY介護の広場・老人ホーム入居相談室にご相談ください
- 高級老人ホームに入りたいが、どのくらいの入居費用を用意すべきか?
- 予算は決まっているが、その価格帯で入居できる高級老人ホームはあるか?
以上のようなお悩みがある場合は、ぜひ一度『MY介護の広場・老人ホーム入居相談室』にご相談ください。
高級老人ホームのご紹介経験豊富な入居相談員が、ご予算に応じた高級老人ホームをお探しします。
入居一時金をすべて用意するのは難しい、身元保証人を頼める人がいないといったご相談にも応じています。
なお、ご相談に関するサービスはすべて無料。現在、東京・神奈川・千葉・埼玉エリアおよび関西エリアにおいて、高級老人ホーム見学無料送迎も実施しております。どうぞお気軽にお問い合わせください。